ダンジョンエンカウンターズをレビュー。シンプルさにこだわった骨太ダンジョン探索RPG

2.5
レビュー

ダンジョンエンカウンターズは、スクエニらしからぬ極限まで装飾をそぎ落としたダンジョン探索型RPGで、そのとがり具合が気になってしまったのでプレイしてみました。

前提

まず前提として、自分のプレイ環境・状況は下記になります。

プラットフォームSteam
プレイ時間25時間
踏破状況60階/99階
購入価格2,816円(早期割)

概要

地下99階で構成されるダンジョンを踏破することが目的のダンジョン探索型RPGです。

ダンジョンマップは固定で、ローグライクにありがちなランダム生成ダンジョンではありません。

ストックされているメンバーから4人パーティーを編成してダンジョンに挑みます。

特徴

特徴を箇条書きにすると

  • とくかくシンプル
  • ATBを採用したバトルシステム
  • アビリティシステム
  • 武具は基本的に敵からのドロップ
  • 謎解き要素
  • 難易度は高め
  • BGMは植松さん

こんな感じです。

では、それぞれを解説していきます。

とにかくシンプル

とにかくあらゆる面で装飾がそぎ落とされていてシンプルです。

タイトル画面もシンプル!

オープニングもシンプル!

オープニングのストーリーテリングはテキストが一画面表示されるだけで、すぐにプレイを開始出来るという潔さ!

会話が一切なくシンプル!

RPGでありながらキャラクターのセリフは一切なく、キャラクター性の掘り下げは編成画面で見られる説明文のみです。

パーティー内の会話は脳内で想像するしかありません。

マップもシンプル!

マップもグラフィカルなオブジェクトは一切なく、イベントのあるマス目に番号(16進数)がふられているのみ!

番号でどういうイベントのマスかが決まっています。

マスの上に乗るか、メニューからドキュメントを参照してその番号が何の調べれば、何のマスなのか確認することが出来ます。

よく出てくる番号は慣れると番号を見ただけで何のマスか分かるようになります。

玄人になるとお店の番号マスの集合が街に見えたりするんだとか。。。(自分はその境地には至りませんでした。。。)

モンスターとの戦闘が発生するマスは黒色の文字で番号がふられています。

バトル画面もシンプル!

多少攻撃エフェクトがありますがとてもシンプルです。

ステータスもシンプル!

キャラクターのステータスは、HP、SPD(すばやさ)、物理防御、魔法防御、装備ポイント のみとシンプルです。

魔法名がシンプル!

攻撃対象とダメージのランダム性で名前が4つに分かれているものの、連番で表された強度が魔法名にくっついているだけのシンプルさ。(RPGにありがちな属性などはありません。)

ATBを採用したバトルシステム

バトルシステムはファイナルファンタジーでお馴染みのアクティブタイムバトル(ATB)が採用されています。

各キャラクターにはATBゲージというものがあり、これが時間経過で溜まり、満タンになった時点で行動出来るというものです。

赤枠内がATBゲージ

すばやさ(SPD)のステータスに応じて溜まる速度が速くなり、すばやさが高いほど行動の回転率が高くなるので、すばやさのステータスも重要な要素となります。

もう一つの特徴としては防御力、魔法防御力、HPの関係です。

こちらの攻撃で敵のHPを0にまで減らすことで敵を倒すわけですが、基本的に防御力、魔法防御力を0にしてからでないとHPを削ることが出来ません。(特殊な武器を使えば直接HPを削ることも出来たりはします。)

赤枠内の左から防御力、魔法防御力、HP

攻撃には物理攻撃と魔法攻撃の2種類があり、物理攻撃では防御力、魔法攻撃では魔法防御力を攻撃力の数値分だけ削ることが出来ます。(攻撃力は武器のパラメーターが全てでキャラクターのステータスには左右されません。)

また、残防御力以上の威力の攻撃をしたとしても、オーバーした分の数値がHPから減算されることはないので、どんな紙みたいな防御力だったとしても1度は盾としての役割を果たしてくれます。

あとは状態異常とかHPへのダイレクトアタックとかがありますが、基本的には上記のシステムが全てです。RPGにありがちな属性による3すくみみたいなものとかはありません。シンプル!

シンプルなシステムではありますが、敵は防御力、魔法防御力、HPの設定によって個性があるので、それに応じて、攻撃を選択することによって効率が変わってくるので、そこが戦略性になります。

例を挙げると

素手などのHPにダイレクトアタック出来ればワンパン出来る敵

魔法攻撃なら最初からHPに攻撃出来る敵

遠距離攻撃なら最初からHPに攻撃出来る敵(物理攻撃には近距離・遠距離の概念があり、飛行タイプの敵には遠距離しか攻撃が当たりません)

などなど、そのフロアに出現する敵の攻略にマッチした武具があれば、効率的な戦略を立てることが出来ます。

アビリティシステム

ダンジョンの道中では冒険の役に立つアビリティを入手することが出来、アビリティポイントを消費して装備することが出来ます。

アビリティにはマップの移動中に発揮される移動アビリティ(離れたマスへの移動やトラップマスの表示など)と、戦闘中に発揮されるバトルアビリティ(HPの回復や状態異常の無効化など)の2種類があり、

さらに所持しているだけで発揮される所持型アビリティと、使用回数のある使用型アビリティに分かれます。

使用型アビリティの使用回数は、アビリティの回復マスで回復することが出来ます。

アビリティポイントは

  • 累積の踏破マス数が一定数に到達する
  • フロアのマスを全て踏破する

ことで獲得出来るので、マスを埋める作業も重要となります。

2マス先に移動出来るムーブを使用して落とし穴を回避

武具は基本的に敵からのドロップ

敵を倒すと確率で武具をドロップしてくれるハクスラ的な要素があります。

基本的に武具は敵からのドロップで入手しながら、ダンジョンを探索することになります。

店売り品もありますが、ダンジョンに入ってしまうと頻繁にお店に行くことが出来ないですし、店頭の品数もダンジョン探索を進捗しないと増えないので、敵からのドロップをあてにすることになります。

敵が強くなってきたなというところで、高火力の武器をドロップしたりして、それを使うと一気に敵を圧倒出来るようになったりするのでそれが快感です!

攻撃力が1220から3560に爆上がりして興奮するちくわぶ

謎解き要素

謎解き要素として数値問題と地図問題があります。

ダンジョン中に問題を確認出来るマスがあり、その問題が指し示す座標のマスを調べることで特殊な武具などが入手出来ます。

難易度は高め

もっと難しくても良いという意見も目にしましたが、自分は高めに感じました。

自分は3度の全滅と1回ゲームオーバーを経験しました。

ゲームオーバーになるとレベルは引き継げるものの、最初からやり直しになるので喪失感は大きいです。。。

難易度が高いと感じた理由は

  • 強制退場で探索が苦しくなることがある
  • 気を付けないと即死のトラップがある
  • 運次第でワンパンで全滅させられることがある

です。

それぞれ解説していきますが、初見で挑みたいという方は次の項目にお進みください。

まず強制退場で戦局が一気に傾くことがあるについてですが、

石化など、状態異常が発生したメンバーが即パーティーから強制的に退場させられるものがあります。

石化は手軽に回復出来るものではなく、ダンジョン内に散在する石化回復ポイントを探す必要があります。

また、石化した仲間は重すぎて石化した地点に置き去りにする必要があるので、石化回復ポイントから置き去りポイントが離れている場合、回収が面倒くさかったりと、結構長い期間1人減のパーティーで戦闘を強いられるケースもあるかもしれません。

自分はこの後全滅しました。。。

石化以外にも「食べられ」、「吹き飛ばし」など、の強制退場の攻撃があり、復帰にはひと手間かかります。

自分は序盤に苦い経験をしたので中盤で入手した防止アビリティを常時身に着けていました。

次に、気を付けないと即死のトラップがあるについてです。

とあるフロアでは、普通の敵マスに紛れて、超強力な敵マスが紛れています。

これをうっかり踏んでしまった場合、逃走に失敗すると即全滅になります。

敵の強さはマスに記された16進数で認識出来るので回避出来るのですが、何も考えずに探索していると自分のようになります。。。

続いて運次第でワンパンで全滅させられることがあるについてです。

自身の残HP分のダメージを全体にダイレクトアタックしてくる敵がいたのですが、先手を取られてご覧のあり様でした。。。

ATBゲージの初期値は完全にランダムらしいのでどうしようもないですかね。。。

あとはレベルを上げてHPを増やすか、HP多いキャラを編成に入れるか出来ていれば即全滅は回避出来たかもですが、レベルについては適正よりちょい上くらいだと思うので理不尽に感じましたね。

BGMは植松さん

ファイナルファンタジーでお馴染みの植松さんがミュージックディレクターを担当されています。

とは言っても、全曲が既存のクラシック音楽をエレキギターでロック調にアレンジされたもので、植松さんの書下ろしの楽曲ではありません。

斬新さはあるんですが過度な期待は禁物かもです。

マップは環境音しか流れていないのと、ゲームの性質上、街に戻ることが少なく、終始緊迫感を煽る戦闘BGMだけを聞くことになるので、騒がしく感じてしまう方もいるかもしれません。

良かった点

良かった点を箇条書きすると

  • テンポが良い
  • シンプルでとっつきやすい
  • 骨太な難易度
  • 武具のドロップが嬉しい
  • 小刻みに進めることが出来る

です。

テンポが良い

特徴で説明した通り、とにかくシンプルで演出とかが全然無いのでテンポ良く進めることが出来ます。

戦闘スピード、移動スピードも設定で早くすることが出来ます。

シンプルでとっつきやすい

特徴で説明したバトルシステムを始め、システムがシンプルなので覚えることが少なく、とっつきやすいです。

骨太な難易度

特徴で挙げた点ももちろんですが、戦闘はいかに攻撃を受けないようにするか考えて立ち回ることが求められます。

また、戦闘を重ねてレベルを上げたり、武具をドロップで揃えないとキツいレベルデザインになっています。

理不尽なところも、昔のファミコンげーのような理不尽さが好きな方には良い点なのかもしれません。

武具のドロップが嬉しい

特徴で挙げた通り、敵が高火力の武器をドロップしてくれることがあるので、個人的にはそこが一番の醍醐味なのかなと思いました。

さっきまでの強敵を一掃出来るようになったときは爽快です。

ただ、同一武器の中でも性能差が発生するような仕様ではないので、ハクスラ系RPGのような収集要素を期待すると拍子抜けしてしまうかもしれません。

小刻みに進めることが出来る

戦闘中でなければいつでも中断出来るので、ちょっとした時間の合間にプレイしやすいです。

ストーリーも無いので、話の区切りまで続けたいみたいな後ろ髪引かれることもありません。

悪かった点

悪かった点を箇条書きすると

  • シンプルが故に不親切
  • 理不尽
  • マップによってはマスを埋めるのが面倒
  • 変化が少なくワンパターン
  • ボス戦が無く装備は火力重視になりがち

です。

シンプルが故に不親切

UIがシンプルが故なのかもしれませんが、ちょくちょく不親切に感じることがありました。

  • キャラがマップ上に表示されないので回収が面倒
  • 数値問題と地図問題の確認が面倒
  • 石化の回復が座標指定なのが面倒
  • 踏破マスと未踏破マスの区別がつきにくいマップがある
  • フロアマップが欲しかった

キャラがマップ上に表示されないので回収が面倒

石化して置き去りにしたキャラなどを回収する際ですが、メニューから確認出来るキャラの居る座標情報を元に、その座標のマスまで移動して編成を行うことで回収することが出来ます。

座標まで移動する道中で戦闘が発生することもあるので、たどり着くまでに正確な座標を忘れてしまい、そのたびにメニューから座標を確認する。。。ということになります。

座標が分かるキャラについてはマップ上に明示的に表示してくれても良かったんじゃないかと思いました。

メニューで確認出来る座標を元に戦闘不能のメンバーを回収

数値問題と地図問題の確認が面倒

数値問題は解いたとしてもゲーム中に記録出来ないのでリアルでメモを取る必要があります。

指定の場所にマーカーが設置出来るとか、何かしら解答の座標を保存出来れば良かったと思います。

地図問題は問題の地図と実際のマップを見比べる必要があるのですが、メニューから問題の地図を開くまでの道筋が長いので、何かしらの工夫が欲しかったです。(問題の地図をワイプで表示出来るとか)

石化の回復が座標指定なのが面倒

石化回復マスですが、石化の回復対象を座標で指定する必要があり、いちいちメニューを開いて対象者の座標を確認する必要があります。

石化している行方不明者がいるので、それを回復させない措置かもしれませんが、行方不明者は除外して対象者をリストで表示してくれれば良いのに。。。と思いました。

石化中のキャラの座標を指定して回復

踏破マスと未踏破マスの区別がつきにくいマップがある

マップによっては色味とエフェクトのせいで踏破マスと未踏破マスの色の違いが分かりづらいところがありました。。。

遠目からは未踏破マスが視認しづらい

フロアマップが欲しかった

踏破したマスだけ表示する仕様で良いので、どこからでも各階のフロアマップが確認出来たら良いのにと思いました。

上下階に移動するアビリティが活用しやすくなるのと、どの階にどんな施設があったのか確認したいケースがちょくちょくありました。

ただ、難易度に関わるところなのであえて用意していないのかもしれません。

理不尽

特徴で挙げた通り、理不尽に感じることがありました。

M気質の方には逆にメリットなのかもしれませんが、ゲームオーバーによるリスクが大きいゲームなので、自分は心が折れかけました。。。

マップによってはマスを埋めるのが面倒

先に挙げた通り、フロアのすべてのマスを踏破するとアビリティポイントが獲得できるシステムなので、すべてのマスを埋めたいわけですが、マップによっては面倒なときがあります。

いちいち移動の操作をするのが面倒なときのためにBボタン+方向キーで分岐やイベントマスに当たる手前まで移動しれくれる機能が用意されています。

自分は基本的にこれを利用して移動しているのですが、道幅が2マス以上の場合、これを利用すると道の片面だけ埋めてどんどん進んでいってしまうので、思うようにもう片面を埋めることが出来ませんでした。

なので、仕方なくマニュアル操作をすることにしました。

たまになら良いのですが、40階あたりは道幅が2マス以上のところが多くてちょっとだるかったです。

変化が少なくワンパターン

シンプルなことは前述のようにメリットもありますが、やはりワンパターンに感じてしまうデメリットもあるかと思います。

敵バリエーションはある程度進めると出尽くしてしまってワンパターンに感じました。

マップは10階ごとにロケーション、戦闘BGM、マップの色味&エフェクト、マスの構成の変化など、変化値をつける工夫がされていますが、やはり刺激は少な目かなと感じました。

ボス戦が無く装備は火力重視になりがち

ラスボスは居るようなのですが(著者は最下層まで行けてないので未確認です)、基本的にボス戦がありません。

武器には状態異常を発生させるものや、確率で防御力・魔法防御力を0にするものなど、特徴的なものがあるのですが、雑魚的に合わせてわざわざ装備を付け替えるのが面倒なため、どの敵のパターンでも安定する火力重視の装備になりがちでした。

ボス戦があれば、そのボスの特徴に合わせた戦略を立てて装備を使い分けるといった醍醐味もあったのかもしれません。

こんな人におススメ

下記のような方におススメです。

  • 演出やシナリオは不要でゲーム性だけを楽しみたい方
  • 骨太なATBバトルを楽しみたい方
  • 理不尽さに耐性のある方
  • まとまった時間をゲームプレイに充てられない方

評価

評価項目によっては敢えてそぎ落としているゲーム性なので、RPGの評価軸にはめてしまうと評価し辛いのですが。。。

点数は

シナリオ敢えて無くしているゲーム性なので対象外
キャラクター敢えて無くしているゲーム性なので対象外
クリエイティブ敢えて無くしているゲーム性なので対象外
探索の面白さ2.5ダンジョンマップは深度に応じてマスの構成に特徴はあるものの見た目上の変化に乏しく、イベントもシナリオが展開されるでもない無機質にパターン化されたものなので、刺激が少ないです。
バトルの面白さ3戦略性はあるのですが、敵のパターンも中盤近くには出尽くしてしまった感があり、マンネリ化を感じました。
ユーザビリティ2.5システム的にはシンプルにまとまっているかもですが、前述の通り不親切に感じることがちょくちょくありました。
ボリューム3完全踏破出来ていませんが、まだ倍くらい時間がかかりそうではあります。
ただあまり変わり映えしない内容のため、所要時間より薄味に感じます。
音楽2BGMが流れるのはほぼ戦闘時のみで、緊張感を煽る感じの戦闘BGMが常時流れている感じなので、自分はちょっと疲労感を感じてしまいました。

ということで 2.5 です!

良くも悪くもシンプルをコンセプトに色んな要素をバッサリ切り捨てたゲーム性、理不尽なトラップ、デスペナルティの重さなど、人を選ぶゲームです。

定価が3,520円ですが、内容的にインディーズゲームと比較してしまうので、ちょっと割高に感じてしまいました。個人的には2,000円弱が妥当なのかなという内容でした。

ただ、他に類を見ない感じのゲームなので、そういう意味では新鮮味を感じましたし、理不尽なトラップも昔のファミコンゲーみたいで良い思い出になりそうです。(心折れかけましたが…

製品情報

DUNGEON ENCOUNTERS / ダンジョンエンカウンターズ
発売日:2021年10月14日(木)※Steam版は2021年10月15日(金)配信
価格:3,520円(税込)
ジャンル:ダンジョン探索RPG
プレイ人数:1人
プラットフォーム:PlayStation®4/Nintendo Switch™/Steam®(いずれもダウンロード販売のみ)
CERO:A(全年齢対象)
開発:株式会社キャトルコール
発売:スクウェア・エニックス
公式サイト

© 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Character Design: Ryoma Ito

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