こんにちは、ちくわぶです。
先日のPLAYISM GAME SHOW 2022の放送を見て「いのちのつかいかた」というゲームブック風のゲームが気になりまして、体験版が配信されているということだったので早速プレイしてみました。
ゲーム内容の解説とプレイした感想を書きたいと思います。
前提
まず前提として、自分のプレイ環境・状況は下記になります。
プラットフォーム:PC(Steam)
プレイ時間:1.5時間
プレイ状況:難易度ノーマルで体験版終了まで(難易度はイージー、ノーマル、ハードの3段階)
購入価格:体験版のため無料
概要
あらすじ
主人公はと兎人の青年「ゴーシュ」。父親から一族の長を継ごうという記念日に悲劇は起きた。
突如現れた竜に村を襲われ、父母、幼い兄弟、親友、同胞の命は奪われ、村は滅ぼされてしまう。
ゴーシュも深手を負うが、竜はトドメは刺さずに「退屈だ」と吐き捨てて飛び立っていった。
薄れゆく意識の中、死への恐怖、怒りなどの感情が交錯する。そして命への執着、力への執着が芽生えたとき、得体の知れない力が自身に入り込むのを感じるとともに気を失ってしまう。
次にゴーシュが目を覚ますと、そこは地下の牢獄であった。
同じ牢獄には兎人の女技師「ミーシャ」が閉じ込められていた。
彼女の話によると、たまたま村を訪れ、倒れているゴーシュを見つけたところを村を漁りに来た盗賊に捕まってしまったらしい。
彼女と共に脱獄を図るところから物語が始まる。
ざっくりこんなゲーム
- ゲームブック風に進行するイベント、終始ユーザーは選択を迫られ、選択に応じて展開が変化。
- ターン制コマンドバトルとQTEを組み合わせたような特殊なバトルシステム。
- ボス戦はちょい難しい難易度。
特徴
ゲームブック風に進行するイベント
マップはすごろくのようにマスが設けられており、マスごとにイベントが発生します。
マスに設定されているイベントをこなすと次のマスが出現するので、これを繰り返してマップを探索していきます。
イベントでは終始選択が迫られたり、TRPGのように振ったダイスの判定で結果が変わるものがあります。
この結果により話の展開、得られる結果が変わります。
また、ステータスとして「心への執着」と「力への執着」が存在し、多くの選択肢がこのステータスの増減に影響します。
最終的にこのステータスによりどのようなエンディングを迎えるのかが決まるマルチエンディングのようです。
ターン制コマンドバトルとQTEを組み合わせたバトルシステム
バトルはターン制で、1ターンに敵味方ともに3回行動をします。
バトルの流れ
まず、敵の行動が表示されているので、それを元にこちらの行動を考えます。
単純な例だと、強力な行動が来そうなときは防御系のコマンド、相手の攻撃が手薄なときは捨て身の攻撃コマンドを選択するといった感じです。
行動を決定すると「こちらの行動」→「敵の行動」の順に行動が実行され、これが3回繰り返されます。
敵の攻撃には「↑」「←」「↓」の方向キーが設定されており、対応するキーをタイミングよく入力することで(いわゆるQTE)ダメージを軽減・無効化することが出来ます。
敵の攻撃の方向キーは行動決定時に事前に判明している場合があり、QTEがやりやすくなります。(「TEC」のステータスが高いとより詳細に予測することが出来るようです。)
また、QTEのタイミングは「SPD」のステータスが高いと判定が緩くなるみたいです。
コマンドの種類
こちらの行動時に選べるコマンドとして
道具、剣技、魔法、特技
の4種類があります。
道具
所持している道具を使用します。道具にはHP回復、MP回復、CP回復、攻撃をするものなどがあります。
剣技
CPを消費する攻撃です。CPは戦闘のたびに初期値にリセットされ、ターン経過で回復していきます。
魔法
MPを消費する攻撃です。MPもターン経過で回復していきます。
魔法にはクールタイムが設定されており、一度使用すると魔法ごとに決められたターンが経過するまで使用出来なくなります。
特技
CPを消費して防御系の行動を取ります。
「回避」と「防御」の2種類があり、「回避」はQTEのタイミングの緩和、「防御」は被ダメージの軽減効果があります。
怒りゲージとブースト
ダメージを受けるたびに怒りゲージが溜まり、MAXになるとブーストを使用することが出来ます。
ブーストには防御ブーストと攻撃ブーストがあり、ブーストを発動した後の次の行動で以下の恩恵を受けることが出来ます。
- 防御ブースト:次の敵の攻撃のダメージを半減する。
- 攻撃ブースト:次の行動で与えるダメージを1.5倍にする。
なお、敵にも怒りゲージがあり、100%になるとしばらくの間怒り状態となり、攻撃力が上がります。
育成要素
「スキル習得」と「呪力強化」があります。
スキル習得
レベルアップの際に取得できるSPを消費してスキルを修得することが出来ます。
スキルの方向性としてクラス(ファイター、サムライ、メイジ、ソーサラーなど)が用意されており、クラスにSPを振り分けることでクラスごとのスキルを修得することが出来ます。
スキルには「剣技」や「魔法」、ステータスアップといった種類があります。
呪力強化
敵と倒した際に入手できる呪力を消費してステータスアップを行うことが出来ます。
ステータスには
STR、VIT、INT、SPD、TEC
の5種類があります。
STRは物理攻撃の与ダメ、INTは魔法攻撃の与ダメと最大MP、VITは被ダメと最大HPに影響するほか、SPDとTECは前述のようにQTEが有利に働くように作用します。(TECはクリティカル率にも影響)
また、イベントの選択肢には特定のステータスが一定以上ないと選択できないものが存在したりします。
セーブ機会が限定されている
セーブはマップ中の休めるマスでのみ可能となっています。そして休めるのはマスごとに一度きりとなります。なので、大分セーブ機会は限定されています。(中断はいつでも可能)
その代わり、絶滅した場合にセーブ地点まで戻されるのではなく、コンティニューで再戦もしくは戦闘直前に戻ることが出来ます。
ただし、コンティニュー回数は10回までの制限があります。
良かった点
- 選択肢が多くマルチな展開をするので面白い
- トライアンドエラーで攻略出来るちょっと骨太な難易度
- 探索が面白い
選択肢が多くマルチな展開をするので面白い
イベントでは選択肢が迫られることが多く、選択肢によって得られる結果が変わります。
なので、周回プレイでもマンネリ化せずに楽しめそうです。
トライアンドエラーで攻略出来る難易度
体験版のボスですが結構強かったです。
一度目は結構あっさり負けてしまったのですが、一度目の敗戦で注意すべき攻撃とQTEのタイミング、入力すべき方向キーが学習出来たのと、ボスが待機行動を取ることが分かったので、そこに高火力の攻撃を集中するといった戦略を立てることで撃破出来ました。
以上のようにQTEと戦略がキモで、トライアンドエラーが前提なのかなという、ちょっと骨太の難易度で面白かったです。
探索が面白い
辿るルートによっては最低限の探索で進行出来るゲーム性ですが、レアな装備品だったり、とあるイベントのキーアイテムだったり、攻略情報が入手出来るイベントが用意されていたりするので、ついつい隅々まで探索してしまいました。
イベントが沢山用意されており、探索すれば何かしらのイベントが待ち受けているので、空振りに終わることがないのは良いですね。
悪かった点
- QTEが苦手だとキツイかも
- 買い物中に装備の着脱が出来ると良かった
- 戦闘中に敵味方の行動ログが見れると良かった
QTEが苦手だとキツイかも
悪い点ではないのですが、ボス戦ではQTEの成功・失敗が大きく戦況に影響するゲーム性になっているので、QTEが苦手な方は苦労するかもしれません。
ただし、これは難易度ノーマル以上の話なのでイージーの場合はこの限りではありません。
買い物中に装備の着脱が出来ると良かった
装備の着脱は一度店を出て、マップ上のメニューから行う必要があるため、装備中の物を売って新たな装備を買う際に少し煩雑さを感じました。
戦闘中に敵味方の行動ログが見れると良かった
1ターン中の敵味方の3回行動が間髪いれずに連続で行われるのと、攻撃を避けるためのQTEを意識する必要があるため、どの行動でどれくらいの与ダメ、被ダメがあったのかなどを把握し辛いです。(覚えてられない。。。)
前述のようにトライアンドエラーが面白い要素だと思うので、これは不便だと感じました。
ターンの合間に行動ログが見返せるとか出来ると良いですね。
評価
つまみ食い評価は
シナリオ | 3 | 体験版ではほとんどシナリオは展開していないので製品版に期待です。 |
キャラクター | 3 | 体験版時点では可もなく不可もなく。今後の深掘りによって変わってくるかもです。 |
クリエイティブ | 3 | 可もなく不可もなく。キャラによって多少イラストの雰囲気が違うような気がしました。 |
探索の面白さ | 4.5 | イベントが沢山用意されているので隅々まで探索したくなる面白さです! |
バトルの面白さ | 4 | QTE&戦略がキモな骨太な難易度で面白いです。 |
ユーザビリティ | 3 | 特別ストレスを感じることはありませんでした。 ヘルプも用意されていて、システムが分からないということもありませんでした。 |
音楽 | 3 | 悪くないと思います。 戦闘BGMが敵の怒り状態で曲調が変わるのが良いですね。 |
ということで 3.5 です!
コマンド制RPGでありながらQTEを掛け合わせた戦略性とアクション性を備えたバトルと、ゲームブック風RPGという珍しいゲーム性なので、このゲームならではの体験が味わえます。
シナリオ部分については体験版ではあまり分かりませんでしたが、ゲームのタイトルの通り「いのちのつかいかた」で結末が変化するマルチエンディングとなっているので、そちらにも力が入っているのではないかと思われます。
製品版が楽しみです!
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